【測り知れない神の英知】(イザヤ書40章26〜28節)

                                     
牧師 熊谷徹
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氷はだれの胎から生まれ出たか。空の白い霜はだれが生んだか。水は姿を変えて石のようになり、深い淵の面は凍る
(ヨブ記38章29節・30節)。

海や川の水は水蒸気となって上昇し、大空で、雲あるいは雪になります。それが「空の白い霜」です。また、「水は姿を変えて石のようになる」とは、水が凍って氷になることを述べたものです。そして、「深い淵の面は凍る」とは海の表面が凍ることを言うのでしょう。海の表面が凍っても海全体が氷になることはありません。表面が凍った海の下の方は、水のままです。これも実に不思議なことです。これは水が零度で氷になった時よりも、4度の液体の時の方が重いという性質があるためです。この性質のお陰で、水面が分厚く凍っても、その下にある水は氷の厚い壁で守られる形になるため、凍らずにいるのです。もしも水にこの性質がなかったら、冬の間に表面に出来た氷は次々と海底に沈んで行きますから、やがて海は下から上まで氷の塊となってしまうでしょう。そうならないのは水の不思議な性質のためです。何とも不思議で素晴らしい水ですが、水は神の作品です。地球を水で覆われた神の摂理と配慮の深さに、改めて驚きと感謝の声をあげずにはおられません。

まことにイザヤが告げる通りです;「
目を高く上げて、だれがこれらを創造したかを見よ。この方は、その万象を数えて呼び出し、一つ一つ、その名をもって、呼ばれる。・・あなたは知らないのか。聞いていないのか。は永遠の神、地の果てまで創造された方。疲れることなく、たゆむことなく、その英知は測り知れない。」(イザヤ書40章26節・28節)。

水は素晴らしい神の作品ですが、人間は神の「測り知れない英知」の結晶として造られた「神の最高傑作」とも言うべき神の作品です。創世記はそのことをこう言い表します;「
神は人をご自身のかたちとして創造された」と(創世記1章27節)。あなたは「神のかたち」として創造された神の作品なのです。あなたの創造者である神は、ご自分の作品であるあなたを愛しておられます。神はこう言っておられます;「あなたを造り出した方、主、あなたを形造った方、主はこう仰せられる。『恐れるな。わたしがあなたの名を呼んだ。あなたはわたしのもの。・・わたしの目には、あなたは高価で尊い。わたしはあなたを愛している』」(イザヤ書43章1節・4節)                                            ◇
                      −茅ヶ崎同盟教会月報 2008年9月号より−