=======================
イスラエル人はラメセスから、スコテに向かって旅立った。
(出エジプト記12章37節)
=======================
古代エジプト王朝の首都ラメセスを訪れたことがある。そこからは壮大な神殿や倉庫の廃墟、スフィンクス、高さ30mもあるラメセス二世の石像、「太陽の子ラメセス」と刻んだ碑石などが発掘されている。廃墟と化した古代都市の姿を見た時、ふと芭蕉の俳句が頭をよぎった;「夏草や兵どもが夢の跡」。
三千数百年前、エジプトの奴隷となって苦しんでいたイスラエル人は、モーセに率いられてラメセスを旅立った。自由と解放を求めての旅立ちだった。その旅は苦難に満ちていた。彼らは神の奇跡的助けによって葦の海を渡りシナイ半島に入った。そこは広大な荒野と砂漠の地であった。彷徨い続けること実に40年…。幾多の苦難と試練を乗り越えて遂に「約束の地、乳と蜜の流れる地」にたどり着いたのであった。
四月は旅立ちの時。新しい地へと旅立つ人たちにエールを送ろう。勇気と忍耐を持って、夢と希望を抱いて、その旅を続けてほしいと願う。(牧師 熊谷徹)
|
|