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主は私の羊飼い。…主は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます。(詩篇23篇1-2節)
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風薫る新緑の候。「おお牧場は緑、草の海、風が吹くよ、おお牧場は緑、良く茂ったものだ、ホイ」という童謡唱歌がある。教会音楽家で牧師の中田羽後氏がボヘミヤ民謡に訳詞をつけた歌で、「NHKみんなの歌」で歌われた最初の歌である。
かつてイスラエルで、険しい崖道を羊たちを連れて歩く少年を見たことがある。羊飼いの少年だった。ダビデ王も少年時代に羊飼いをしていた。彼は若き日の牧童時代を思い出し、自分を羊になぞらえて「主は私の羊飼い」と歌う。
砂漠と荒地が横たわるパレスチナの地にも所々に水が湧き緑茂るオアシスがある。羊にとってオアシスの水は「いこいの水」であり緑の草は命の糧である。良き羊飼いである主は、迷える羊である私達を導いて「緑の牧場に伏させ、憩いの水のほとりに伴われる」。そして命の水を与え、命の言葉を与えて下さる。主なる神は疲れた私達の「たましいを生き返らせ」て下さる「私の羊飼い」なのである。
(牧師 熊谷徹) |
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