茅ヶ崎同盟教会たより 2013年8月


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その時イエスは彼に言われた。「剣をもと
に納めなさい。剣を取る者はみな剣で滅び
ます。」
(マタイ26:52)

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『黄色い星の子どもたち』を観た。黄色い星とはナチスがユダヤ人に着用を義務付けた「ダビデの星」型のワッペンである。ある日、黄色い星をつけたユダヤ人の子ども達が「一斉検挙」(映画の原題)で捕えられた。その後子ども達は貨物列車に詰め込まれ、ナチスの強制収容所へ送られた。その史実に迫った衝撃的な映画である。人間のうちに潜む罪の凄まじさと恐ろしさを思わずにいられない。そして、そうした狂気と悪魔的所業が「戦争」という罪と密接に結びついていたということを忘れてはならない。

目の前で剣を抜いて戦おうとしている者たちにキリストは言った;「剣をもとに納めなさい。剣を取る者はみな剣で滅びます」と。剣を取って戦う所に平和はない。そこにあるのは殺し合いであり「滅び」である。剣を取らずにすむ道、剣を鞘に納めて対話する道を選び取らなければならない。そうでなければ「みな剣で滅びます」と言う時が来てしまうだろう。そうなってからでは遅いのである。いつも平和のために祈り「平和を作る者」(マタイ5:9)となろうではないか。(牧師 熊谷徹)