茅ヶ崎同盟教会たより 2014年01月


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私は山に向かって目を上げる。私の助けはどこ
から来るのだろうか。私の助けは、天地を造られ
た主から来る。
 (詩篇121篇1〜2節)
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「あたまを雲の上に出し四方の山を見下ろして(中略)
ふじは日本一の山」と愛唱される富士山が世界文化
遺産に登録された。「富士の山と立派に相対峙し、
みぢんもゆるがず(中略)けなげにすつくと立ってゐた
あの月見草は、よかった。富士には、月見草がよく似
合ふ」と言ったのは太宰治。その大宰が『桜桃』の冒
頭に引用したのが詩篇121篇の最初の一文である。

詩人は聖都を目指して巡礼の旅をしていた。パレス
チナの自然は厳しく、殺伐寂寥たる風景が続く。旅
を続ける巡礼詩人の行く手には山がそびえている。
「山に向かって目を上げ」た詩人は、山を造った偉大
な神を思った。「天地を造られた主」が今日まで守り
旅を導いて下さったことを思い、神に感謝した。

人生は天国を目指して歩んで行く巡礼の旅である。
その旅を見守り導いて下さるお方がいる。そのお方
は「天地を造られた主」である。そのお方が「私の助
け」となって下さる。このお方に信頼して人生という巡
礼の旅を続けてゆこう。     (牧師熊谷徹)