茅ヶ崎同盟教会たより 2018年09月
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 ですから,私たちは落胆しません。たとえ私たちの外な
る人は衰えても,内なる人は日々新たにされています。

         
   
新約聖書 第2コリント4章16節
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 教会の方から少々昔の雑誌記事を資料としていただきました。作家のかしわ哲さんが,数名の隠退牧師を取材して書かれた記事で,20年前の記事でありながら,今なお聞くべき言葉や示唆に富んだ興味深い内容でした。
 ある老牧師が上記の聖書の言葉を開いて「老い」について語った印象深い言葉が紹介されていました。「年をとるということは,それまでの生き方が単純化されていくこと。しかもそれは,今までの生き方の総合とでも言うべき『厚みのある単純化』である」と。
 外なる人が衰え,自分の外を支えていたあらゆるものが外されていく中で,生き方は「単純化」されていく。そこに見えて来るものは,悲惨な「単純化」ではなく,「厚みのある単純化」であって欲しいと誰しも願います。
 「内なる人」の充実がこの「厚み」を造るのではないでしょうか。人の世話にならなければ生きて行けないようになったとしても,「情けない」と思う気持ちから守られ, 自分の人生を肯定し,受入れることができるような「厚み」。落胆しない力は,内なる人を日々新たにしてくださるイエス・キリストの神から来ます。「厚みのある」人生を求めたいと思います。 
牧師 山村 諭