茅ヶ崎同盟教会たより 2019年7月
==============================
  「互いの重荷を負い合いなさい。」
              新約聖書 ガラテヤ書6章2節

==============================
 江戸文化研究者の田中優子さんの言葉を紹介した記事で,「仮親(かりおや)」という言葉を知りました。「かつては多くの大人が,一人の子と仮の(擬似的な)親子関係を結んでいた」と言います。帯親,取り上げ親,乳つけ親,名づけ親,故あって子を引き取る「拾い親」,守姉(もりあね)など,多くの大人がみなで手塩にかけて子どもを育てたそうです。
 子育てには大きな喜びがありますが,大変なこともたくさんです。これを孤独に担うことはあまりにも困難です。どうすることもできず途方に暮れてしまうことや,思い通りにいかない苛立ちや,投げ出したくなる思いがよぎることもあるでしょう。子育てが担いきれない「重荷」となっては辛すぎます。
 昔の人の知恵は,これを共に担うものとして機能したのだと思います。聖書は「互いの重荷を負い合いなさい」と勧めます。子育てに限らず,大が生きる中で担う重荷を,互いに負い合う関係を築くところが教会です。キリストによる励まし,慰め,愛情とあわれみがあるところで,「重荷」は軽くなります。「喜んで担う重荷」にもなります。
 当教会の「絵本大好きの会」や「子育て中のお母さんの会」は,みんなで手塩にかけて子育てしようという思いに溢れています。「互いの重荷を負い合う」教会の交わりにぜひ加わってください。
 祝福がありますように。  牧師 山村 諭